60cmスリム水槽で水草メインに魚も少々という構成ですが、ずっとコケ、特に黒髭コケや白ヒゲコケ、珊瑚状のコケなどに悩まされてきました。
色々試した結果、最近は全くコケを見かけなくなったので、効果があったと思われる事をまとめました。
現在の水槽の状態
こちらが最近の水槽の状態です。コケは黒髭コケも、ガラス面の緑コケもほとんど生えない状況です。
水草はワサワサ増えて、トリミングが大変です。ショップで買ったら1000円ぐらいしそうな水草を毎回捨てるのがもったいない…と思うぐらい。
ちなみに水換えも月1回程度です。
水槽の構成
- 60cmスリム水槽
- プラチナソイル
- 底面フィルター×2
- 水心SSPP-3S
- GEX スリムフィルターL(麦飯石使用)
- アクロ TRIANGLE LED GROW 600
- co2添加 0.5-1滴/秒
以上のような構成になっています。底面フィルターに外掛けフィルターと、濾過能力は抜群。定期的に水質テストをしても問題のある結果にはなりませんでした。
しかし、黒髭コケがすぐに生えて、買ってきた水草がダメになってしまうという事を繰り返していました。
コケに悩んでいた時の水槽
こちらがコケに悩んでいた頃の水槽です。魚を極力少なくして、コケ対策のエビを投入したり、リン酸除去剤を入れたり…など、色々試しましたが今ひとつ効果がありませんでした。
コケ対策について調べると以下のような情報が出てきますよね。
コケ対策1 濾過能力を上げる、水換え
濾過能力が低いとコケが生えます!→底面フィルターダブル仕様。外掛けフィルターに活性炭を入れたり最大限に高めてもコケは生えました。
水換えも週1、週2と色々試しましたが、そもそも水換えする前の水質テストでもほとんど亜硝酸塩、硝酸塩共に基準以下にしか検出されないので、あまり効果がありません。
コケ対策2 コケを食べる生体を投入
オトシンクルスやヤマトヌマエビ、フネアマガイ、黒髭コケ対策にサイアミーズフライングフォックスなど。
全部入れましたが、やはりコケの勢いには勝てません。水槽全体に蔓延するコケに対して、小さい生体が食べれる量なんてたかが知れています。
ただし、安定した水槽での予防という面では効果があります。
コケ対策3 リン酸塩の吸着除去
黒髭コケの原因は過剰なリン酸塩だという情報を聞き、リン酸塩を吸着するろ材や活性炭などを投入しました。
若干の効果があったように思いますが、しばらくするとまたコケが生えてきました。
コケ対策4 照明の時間
照明はタイマーで8時間にセットしています。しかし、増やしても減らしてもコケの勢いはあまり変わりません。
コケ対策5 栄養分を水草に吸収させる
過剰な栄養分がコケの原因、水草を元気にさせれば、苔は生えなくなる。
という情報。しかし、水草を植えても植えても、すぐ黒髭コケに侵食されて育ちません。
コケ対策6 餌を減らす
魚に餌を与えすぎてませんか?食べ残しはコケの原因に〜とありましたので、餓死魚が出るレベルにまで餌を減らしましたがコケは止まりませんでした。
コケ対策7 あきらめる
「安定した水槽でも多少のコケは生えるものです」みたいな情報を書いているサイトもあったりします。
ここまでの対策は全て試したという人は多いのではないでしょうか。
熱帯魚ショップのレイアウト水槽や水族館の淡水水槽は綺麗な状態ですよね。ガラス面は掃除できても、水草や岩についたコケは掃除できません。
コケの生えない水槽のポイントはやはり水草の量と勢いだった
見比べて頂いてもやはり一目瞭然ですが、水草の量と勢いが全く違います。
有茎草もガンガン伸びて、定期的にトリミングしないとボウボウになってしまいます。
しかし、いままでも水草をたくさん植えるという作戦は試しましたが、コケが蔓延する水槽に水草を植えても、育たなかったりコケに侵食されたりしてうまく行きませんでした。
そんな状態から起死回生策となった2つの神アイテムを紹介します
最強コケ対策1 侘び草
ADA取扱店にある侘び草は凄い!既に根が張っていると言うのがポイントなんだと思います。
「水草の本体は葉ではなく根」
なのではないか。そんな風に思わせてくれる勢いです。コケが蔓延した水槽にカット水草を植えても、根が張る前にコケに侵食されてしまい枯れてしまいますが、侘び草ならこの「根を張る」タイムラグをショートカットするため、すぐに勢いよく水草が育ち始めます。
侘び草を置いて1ヶ月もするとこんな状況に
水槽の左右の端二ヶ所に侘び草を配置しました。わずか1ヶ月ほどでこんな状態に。この頃からコケの勢いは減ってきたのですが、下草であるグロッソスティグマが育たない、明らかに葉が小さく元気がないと言う状況が残っていました。
最強コケ対策2 テトラクリプト
テトラクリプトです。コケの生えた水槽に肥料を投入と言うのは勇気のいる事ですが、ある程度水草がある(根が張っている)状態で、かつ水草に勢いがないならクリプトを投入しましょう。
依存症レベルになる即効性
テトラクリプトを入れると、これまで元気のなかった水草が水を得た魚のように勢いをつけます。
特に成長が遅いと感じていた下草のグロッソに効果がありました。
青々としたグロッソスティグマの葉が生えてくるようになります。
黒髭コケのついた水草をトリミングして、新芽が伸びれば対策完了
既に生えたコケを殺す効果はないので、コケのついた葉はトリミングしてしまうのが手っ取り早いです。
本当のコケ対策のまとめ
これらの事から学んだ事実は以下の通りです。
生物濾過
濾過はしっかり回ってないといけない。亜硝酸塩の検出限界以下、硝酸塩も基準以下であること。なってない場合は、濾過を見直す。
化学濾過は、対処療法であり根本的な対策にはならない。
コケ対策の生体、魚
過剰な生体はコケの発生に繋がるが、濾過とのバランスが取れていれば神経質になる必要はない。
餌の量は生体に対して常識的な範囲であれば問題ない。
コケ対策のエビや魚は、多少の効果はあるが根本的な対策にはならない。
照明時間、強さ、co2
常識的な照明時間、照明の強さであれば問題ない。ただし弱すぎる照明は水草が育ちにくいので、ある程度の光量は必要。
co2は適切な量を心がけるが、それほどコケには影響しないように思える。
水草を含めた全体のバランス
これが一番重要。バランスのとれた水槽はコケが生えないと言うか、バランスが取れているかどうかを判断するのに水草の勢いを見るのが良い。
水草の勢いをつけるためには、根張りと肥料が重要。水質テストではわからない。水草の勢いがなくコケの勢いがある状態なら、化学肥料の添加で逆転する可能性あり。
水草のバランスが取れてるとアクアリウムはもっと楽しくなる!
コケが生えない水草水槽になってからは、これまで挑戦できなかった赤系の水草など全体のバランスを考えたレイアウトに挑戦できるようになりました。
様子を見ながら生体も増やしていますがコケが再び生える事はまだありません。
できることは全て試したはず!とコケに悩んでいる方の参考になればと思います!